みちのく通信

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野添憲治さん ① 

野添憲治さんは、秋田県出身のルポライター 作家です。

主に、戦時中に起きた秋田の花岡鉱山で中国人が蜂起した「花岡事件」を追ったかたです。

今年の4月に亡くなりました。

御冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 

私は、今年のゴールデンウイークに秋田市の実家へ帰省、そして県北地方をドライブしました。(ブログにも書きました)

それから、花岡事件のことが気になり、郡山に帰ってから、インターネットで検索して、野添さんを見つけました。

そして花岡事件に関する著書も書いておられることを発見しました。

野添さんは、地元の秋田魁(さきがけ)新聞にも文章を寄稿していたらしく、たぶん、私は読んだこともあったかもしれませんが、頭には入っていませんでした。

郡山市の中央図書館で野添さんの本はないかと検索したらありましたので、借りてきました。

 

まずはこの本。

凄惨な花岡事件の詳細がわかります。

この表紙の方がたぶん、中国人で蜂起したリーダーの方でしょう。

 

 

花岡事件と中国人

花岡事件と中国人

 

 

次に借りてきたのが、この本 花岡事件のことも書いてありますが、

満蒙開拓団のことや、秋田県内や東北地方の農村の様子、なんと蟹工船でおなじみの小林多喜二氏のお母さんのことや有名な画家の「いわさきちひろ」のことも出てきます。小林多喜二氏は、秋田県大館市の出身なのですね。

 

 

 

花岡事件など、日本の鉱山や炭鉱で多くの朝鮮人や中国人が強制連行され、過酷な労働を強いられました。

文章を読むと、ひどい仕打ちが数々でてきます。人間としての尊厳を踏みにじる行為に耐えかねて中国人が蜂起したのが花岡事件です。

この本をもし、映像にしたら、メンタルの弱い人にはたぶん、耐えられない場面が多くでてきます。

私は、文章だったから、なんとか読めたけれど、メンタル的にはかなり落ち込みました。

日本も戦争の被害は受けたけれど、こうして加害者であったこと、それについては、今の日本のテレビ報道などでは、取り上げることが少ないです。

また、野添さんは公的な資料なども丹念に調べたそうですが、連行してきた朝鮮人や中国人の具体的な人数を裏付ける資料が少なく、

当時を知る人も尋ねてまわって、なんとかインタビューに応じてもらえたと書いていました。

みな、口が重かったようで、よく信頼を得てインタビューできたことは野添さんのお人柄にもよるのでしょう。

 

当時の公的な資料が少ない、もしくはごっそり抜けている・・・

という野添さんの文章を読んだとき、

私は今の森友、加計学園問題で、財務省が公文書を偽造、破棄というニュースを思い出しました。

戦後、軍部が機密資料などを燃やしたということもニュースや年配の人の話で私も聞いたことがありますが、

日本国のこうした都合の悪いことを「隠す」、

「なかったことにする」という態度、体質は今にはじまったことではないのだなあと思いました。